土地整備業者とのトラブル

こんな記事を書く日が来ないことを祈っていましたが、書く日が来たので書いてみます。
土地整備業者とトラブルです。

※ 住友不動産とは何ら関係のない業者です

なお、今回はこの業者に土地整備を依頼せざるを得ない事情があったため、他の業者に依頼する選択肢がありませんでした。

トラブル発生までの経緯

工期

Jアーバンは10月着工予定でしたが、ウチとしては、雑草が伸び切ると思われる9月から土地整備を開始することでお願いしていました。
しかしこの業者は、9月は忙しいと主張したため、仕方なく1か月繰り上げて、8月5日の開始となりました。
この点は私が譲歩し、業者の都合に合わせてあげました。

近隣あいさつ

この業者は、近隣に影響を与える作業であるにもかかわらず、作業前の近隣あいさつを行わないとのことでした。
理由は、「業者があいさつ回りを行うと、いろいろと要望を言われてしまうから」とのことでした。

このため、これも仕方なく、私と住友不動産の担当営業マンとで9軒ものお宅にお伺いし、作業の説明とご挨拶回りを行いました。
私はともかく、住友不動産の担当営業マンは土地整備には何ら関係がありませんが、ご好意で来てくださいました。

この近隣挨拶の準備として、留守宅向けに「土地整備作業のお知らせ」という書面を自ら作りました。
その書面を9枚印刷し、留守宅(2軒)にはポストに投函し、在宅されていたお宅(7軒)には口頭で説明を行いながら、その書面を渡しました。

作業内容に傾斜地の木の伐採が含まれていることから、近隣の方からは質問・不安・要望等の言葉をぶつけられるわけですが、私は素人ですので、満足に回答することはできませんでした。
素人があいさつ回りをしても、要望を言われてしまうことはここでわかりました。

このような近隣挨拶は、本来なら業者が行うべきことでしょう。
留守宅向けの書面まで作るかどうかは別として、最低限、ご挨拶回りくらいは行っていただくべきと考えます。

この件は、別途依頼する予定の外構業者にも聞きましたが、土地整備において、施主が自ら案内書面を作って近隣挨拶することは、滅多にないそうです。
それはないです(笑)
とのことで、やはり業者が行うべきとのご見解でした。

トラブル発生

上記のとおり、嫌な予感が満々の中、土地整備が始まりました。
早速、作業開始日の翌日からトラブルが起きました。

伐採する木のマーキング

8月5日を作業開始日とすることは、私としては上記のとおり譲歩し、一応の合意はしています。
7月18日に業者と話し合ったこととして、作業開始日の翌日にあたる8月6日に、私と住友不動産の担当営業マンとで現地に行き、伐採する木にマーキングをして、どの木を伐採するのかの確認を行うことになっていました。

私としては不安でしたので、作業開始日前のマーキングをお願いしました。
しかし業者によれば、「8月5日は大きな作業はやらないから、6日で間に合う」とのことでしたので、作業開始日前のマーキングについては、それ以上は要求しませんでした。

ところが、8月6日に現地に行ったところ、すでに伐採が行われていました!

話が違うだろ!
と心の中で思ったとともに、住友不動産の担当営業マンと「マーキングの話はどうなったんでしょうね」と話していました。

とはいえ、仕事内容は悪くなかったため、話が違う件については、特に責め立てませんでした。

傾斜地への階段設置

ウチの土地には傾斜地があり、ここに階段を作りたいと思いました。

ウチは、当初は木で階段を作りたいと要望を出しました。
ところが、業者からは「石もあります」と伝えられました。

それくらいの状況で、部材を確認する機会も得られないまま、事前告知もなく、以下のような階段が作られてしまいました。
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この階段は、以下の問題があります。

歩き難くて危なく感じる

石の表面が凸凹で、ウチの74歳の父を歩かせるには危なっかしいです。
また、来客は女性客が多いのですが、やはり危なっかしくて歩かせるわけにはいかない感じです。

手すりを支える棒が不安定

手すりを支える棒がグニャグニャして怖いです。

手すりがトラロープ

手すりとしてトラロープが張ってあります。
最初は仮に張ってあるだけだと思っておりましたが、トラロープで終わりだとのことでした。

せっかく素敵な家を新築するのに、そこにトラロープって!?
工事現場じゃないんだから!

ということで、全くもって相応しくないことは言うまでもありません。

これは、トラロープを別の物に変えればいいという問題ではありません。
「トラロープでOK」という感覚で作られては困るという問題です。

傾斜地の下の家に対して不安感を与える

本当に危険かどうかは別として、傾斜地下のお宅にとって、大きくて重たい石が傾斜地においてあると、転がり落ちてこないか不安を与えるものになっています。

私自身も不安に感じている

万一、大雨や震災等で転がり落ちてしまった場合、賠償責任を負う可能性があります。
たとえ法的には賠償責任を負わない場合であっても、ご近所付き合いは明らかに悪くなり、居心地はかなり悪くなります。
そのような不安を感じながら生活し続けることは厳しいです。

業者の観点から見ても、もし私が賠償責任を負った場合、工事を行った業者に対して求償を行うことになりますので、それは避けたいのではないでしょうか。

問題発生の原因

打ち合わせや事前説明がほとんどなかったことが最大の原因だと思っています。

  • 石の階段はこのような部材を使います
  • 傾斜地下のお宅が、大きくて重たい石に対して、不安に思うかもしれません
  • 手すりを支える棒はグニャグニャします
  • 手すりはトラロープです

などのお話をお聞きできていれば、このようなことにはなりませんでした。

工期や代金支払い日に関しては十分に打ち合わせましたが、肝心の工事内容については、あやふやなまま工事に突入してしまいました。

なお、石と手すりの棒は、もともと業者が所有していた中古の物を使いまわした状態です。
ウチが要望していた木を使わなかった理由は、おそらく部材費をケチりたかったからなのでしょう。

越境している木の処理

隣家の敷地に越境している木があります。
隣家の屋根瓦に少しかかる程度の越境です。

その処理を業者に伝えたところ、「重機が必要。追加費用になる。」とのことでした。

私からは、公道も含めて他人の土地に越境している部分は切っていただくよう事前に伝えあります。
業者はこれを承諾していますし、それを証明する人も2人います。

要するに、追加でお願いした作業ではありませんから、追加費用の請求には対応する必要がないと考えます。
見積もりの範囲内で作業していただくべきでしょう。

このようなことがあるから、木のマーキングを行っておきたいと思っていたのです。

平坦地の木の抜根

今回の土地整備は、建物が建つくらいまでに平坦地を整備していただくことになっていました。

しかし、平坦地の木の抜根については別料金とのことで、こちらも追加費用を請求されました。

たとえば、「事前に見えなかった大きな石が地中に埋まっていたから」ということであれば、追加費用も仕方ありません。

これに対し、木の抜根は、最初からそこに木が生えているのは分かっているわけですから、最初から抜根する必要があることも分かるはずです。

要するに、この件も追加工事ではないわけですから、追加費用の請求には対応する必要がないと考えます。
見積もりの範囲内で作業していただくべきでしょう。

私の気持ち

本来であれば、日程が合わない時点で、業者を変更したかったです。
しかし、この業者に依頼せざるを得ない事情があったため、そこは譲歩しました。

その後も、近隣挨拶や木のマーキングの件はありましたが、それについても業者を責めることをせず、我慢しつつも、作業の成り行きを見守る姿勢でいました。

しかし、危なっかしくて手すりがトラロープの階段の件と、2件の追加費用請求が発生し、さすがにもう作業の成り行きを見守る姿勢ではいられなくなってしまいました。

それらの積み重ねがあって今に至っている経緯があるため、この業者に依頼せざるを得ない事情があったとはいえ、これ以上この業者を甘く見ることはできませんでした。

住友不動産の担当営業マンも、この業者に対し、「施主の味方をするわけではないけども、階段は明らかに金額に見合わないし、発注金額の0を1つ減らしてもいいくらいですよ。追加費用と言っている作業も、事前にやるとみんなで確認していたじゃないですか。」とおっしゃってくださいました。

結果

階段

撤去していただくことになりました。
当然、階段造作費(75万円)は支払いません。

しかし、この業者に依頼せざるを得なかった事情と絡んで、20万円だけは支払うことになってしまいました。
業者は「20万では赤字だよ!」と主張していましたが、私は「こっちだって20万円払って何も残らないよ!」と主張して、結局20万円に落ち着きました。

追加費用

越境している木の処理は20万円を請求されていましたが、これは支払わないことになりました。
一方、平坦地の木の抜根については、6万円を請求されていたところ、5万円を支払うことになりました。

トラブル発生の原因

上記していますが、打ち合わせ不足が最大の原因です。
この業者は、いつも下請で仕事をしているため、施主と一緒に計画を作っていく経験がなかったのではないかと推測します。

打ち合わせ不足はどちらが悪いのかについてですが、ウチが工事内容の説明をもっとガンガンと要求すればよかったかもしれません。

でも、やはり業者の責任のほうが大きいと思います。
私も仕事では、お客さんにイヤってほど説明したうえでないと、怖くて仕事に入れませんので、仕事内容を説明しないまま作業に入った業者の気持ちが分からないです。

あとは、この業者はどんぶり勘定で見積もりを出したのではないかと思います。
階段造作費の内訳を聞いても、親方(別業者)に聞かないとわからないと言ってましたし。
悪気があって追加費用を請求している感じではなかったので、「思った以上に費用が発生したから補てんしたかった」といったところかと思います。

ただ一点、現場の親方はとても良い方でした。
このような結果になったこと、親方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。

外構業者探し

当初はこの業者に外構工事を依頼するつもりでした。
しかし、上記のとおりの業者ですし、技術的にも外構パースが作れないでしょうから、別の業者に依頼することを決めました。